1960年代より徐々に「屋上緑化」が注目されはじめ、ここ10年程で特に普及してきました。官庁の国・各地方自治体などによる助成制度も整いつつあります。 そのように注目されるようになったのは、「屋上緑化」の緑地がもたらす、都市環境、地球環境の改善効果が、今日言われている多くの問題の解決策として期待されたことや、都心部における緑の創出可能なスペースの減少が挙げられます。 また、緑地を建築物の付加価値ととらえる考え方もされるようになり、その点から「屋上緑化」を取り入れる場合も見られます。
屋上緑化の効果として以下のことが言われています。 (1)身近な環境の変化 ・空気の浄化、CO2の削減、微気象の緩和、騒音の低減といった物理化学的効果 ・豊かさや安らぎ感の向上、環境教育の場の創出といった生理、心理的効果 ・防火・防熱効果 (2)経済的な効果 ・酸性雨や紫外線等による防水層、壁面の劣化防止、構造物に対する温度 変化の影響軽減といった建築物の保護効果 ・夏季の温度上昇の軽減、冬季の保温といった省エネルギー効果 (屋上緑化をすると室温が3℃程度下がるといわれています) ・宣伝、集客効果 (3)都市環境の改善効果 ・低負荷型の都市づくりに貢献する効果(ヒートアイランド現象の軽減、過剰 乾燥の防止、省資源効果) (都市面積の30%緑化をすると、気温が4℃程度下がるといわれています) ・循環型の都市づくりに貢献する効果(都市大気の浄化、雨水流出の緩和) ・共生型の都市づくりに貢献する効果(都市景観の形成、安らぎ感の向上等) 行政・公的団体は屋上緑化を推進策として義務づけと支援を制度化(下記参照)しています。 しかしながら、東京都における屋上緑化に関しては、その緑地面積は増えているが緑化した建物の割合は全体の1/3に過ぎないという状況であり、それらの制度が屋上緑化の有効な支援になっているとは言いにくいようです。 その理由には、建築物に緑化の対象となる「人の出入り及び利用可能な」屋上が存在しないとみなされる場合や、国の減税制度普及率の低さが挙げられます。 [義務付け] ・ある規模以上の建物に対して、一定割合以上の屋上緑化を義務付け(東京都:自然環境部保全課、各自治体ほか) [支援] ・屋上を緑化した建物に対して容積率を割り増し・・ (大阪市:建築指導部指導課)(東京都:市街地建築部建築企画課) HP:http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2001/02/60B2S100.HTM ・緑化施設に対する固定資産税の軽減。(国土交通省:公園緑地課緑地環境推進室) HP:http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha01/04/040907_1_.html ・屋上を緑化した建物に対して低利融資。(日本政策投資銀行:都市開発部) HP:http://www.dbj.go.jp ・屋上緑化・壁面緑化に対して助成金を給付等の各自治体助成制度。(各地方自治体および団体) HP:http://www.greentech.or.jp